看護計画 nursing care plan

看護計画は、看護の対象となる個人・家族に対する個別的な看護を行うために、看護上の問題の解決するための看護活動の計画を記述したものである。看護過程の一環であり、アセスメントの結果、明らかにされた看護上の問題の優先順位を定め、その解決目標と達成時期、目標達成に必要な看護活動を選択し、実施計画を記述する。看護計画の立案に際しては、まず明らかになった看護上の問題について、その緊急性、患者家族の欲求や苦痛の程度など多面的な検討を行い、優先順位を決定する。目標は達成可能なものであり、患者と看護職者間で共有し、具体的かつ評価可能な表現で定める。看護活動は、エビデンスに基づき、患者に最適で、受け入れられるものを選択し、一般に①観察計画、②ケアの計画、③指導/教育計画の3つのカテゴリーに分けて立案される。また、患者の状態は、絶えず変化しているため、看護計画は実践の結果を評価し、その評価のもとに修正・変更していく必要がある。
また、看護計画は、看護記録の一部として看護職者間で共有されることによって、看護実践の指針となり、継続的で一貫した看護の提供を可能にするものである。
参考文献
1)Lynda Juall Carpenito‐Moyet(著)/藤崎郁,山勢博彰(訳):カルペニート 看護過程・看護診断入門-概念マップと看護計画の作成,医学書院,2007.
2)高橋照子(編):看護学原論 看護の本質的理解と創造性を育むために,p.165-166,南江堂,2009.