コミュニケーション communication

コミュニケーションとは、「伝える」「分かち合う」あるいは「共有する」という意味のラテン語「communicare」からきた言葉であり、言葉・文字、その他視覚・聴覚に訴える身振り・表情・声などの手段によって、人間や動物が互いに感情や思考などを伝達し共有することをさす。
コミュニケーションは、言語的要素(言葉・文字)と、非言語的要素(表情、しぐさ、声の調子、姿勢など)に大別される。非言語的メッセージは言語的メッセージに比べ、無意識の行動によるものであり、感情をより正確に表すと考えられている。コミュニケーションの過程には、刺激、送り手、メッセージ、伝達経路、受け手、の5つの構成要素が存在し、これらはコミュニケーションの効果に影響を与える。送り手は、受け手の年齢や発達段階、言語の認知能力、聴覚・視覚などの知覚能力に合わせて、メッセージを具体的に表現する必要があり、受け手は、音や文字、しぐさや表情などによるメッセージを、受け手の感覚を通して知覚し、解読する能力が必要である。
コミュニケーションは、信頼関係の構築が必要な看護場面で、欠くことのできないものである。
参考文献
1)アーネスティン・ウィーデンバック,キャロライン・E・フォールズ(著)/池田明子(訳):新装版 コミュニケーション―効果的な看護を展開する鍵,日本看護協会出版会,p.2-3,2007.
2)Julia Balzer Riley(著)/渡部富栄(訳):看護のコミュニケーション, エルゼビア・ジャパン, 2007.
3)広瀬寛子(著):看護カウンセリング 第2版, 医学書院, 2003.