コンサルテーション consultation

コンサルテーションとは専門家との相談・協議・諮問を意味し、コンサルトとは権威・資格のある人などに助言(指導・意見・情報など)を求める、相談するという意味である。その基本は「特定の専門性をもった専門職(コンサルティ)が、職業上の必要性から他の専門職(コンサルタント)に相談すること」である。
コンサルテーションの種類には、①クライエント中心のケース・コンサルテーション、②コンサルティ中心のコンサルテーション、③対策中心の管理的なコンサルテーション、④コンサルティ中心の管理的コンサルテーションがある。
コンサルテーションとは、卓越した能力をもつコンサルタントと、仕事に関連する困難な問題を抱え、援助を受けたいと希望するコンサルティの間において、コンサルティが問題を解決したり変化を起こしたりできるように、組織内外に存在する資源(能力・人材・経済的支援)を動員し、援助していくことである。そのプロセスは、①アセスメント、②問題の発見、③実行、④評価・終結からなり、また、再び同じような問題が生じたとき、コンサルティが対応できるように育成することも意図している。
日本においてのコンサルテーションは、看護専門分野において、卓越した存在である専門看護師の機能として明確に位置づけられ、より洗練化がなされている。
参考文献
1)P.R.Underwood/勝原裕美子(訳):コンサルテーションの概要-コンサルタントの立場から, インターナショナル ナーシング レビュー,18(5),p.4-12, 1995.
2)野末聖香(編・著):リエゾン精神看護―患者ケアとナース支援のために,医歯薬出版, p.208-209,2004.
3)Edgar H. Schein(著)/稲葉元吉,尾川丈一(訳):プロセス・コンサルテーション-援助関係を築くこと,白桃書房,2002.