健康教育 health education

健康教育とは、健康の保持・増進、疾病予防、早期受診・治療、社会生活の回復、生活習慣の改善を目的とした教育内容を提供する教育的・啓発的な看護実践をいう。この目的を達成するためには、健康の維持・向上、好ましい生活をするために必要な知識・技術の習得、態度・行動の変容の3点を必要とする。
健康教育の概念は、衛生教育や健康指導を同義語とし、保健指導や患者教育といった教育・指導を包含する。健康教育の対象は、個人や集団であり、この教育は病院や保健所、保健センター、学校、企業、事業所などの場において展開される。
健康教育には、教育を目的として計画された学級、健康教室などの事業、テレビや新聞の健康番組や健康欄の広報活動などがある。また、保健指導、健康相談、家庭訪問に伴う教育などもある。これらの教育は、目的や内容に応じ他の専門職とチームを作り実施される。
近年、健康概念の拡大に伴い健康教育のあり方は拡大し、それぞれの健康レベルに応じた教育的支援が重要視されている。また、慢性疾患の増加に伴い、健康教育はヘルスプロモーションの中心的要素として位置づけられ始めた。
参考文献
1)日本健康教育学会(編):健康教育ヘルスプロモーションの展開,保健同人社,2003.
2)宮坂忠夫(編・著):最新 保健学講座 別巻1 健康教育論,メヂカルフレンド社,2006.
3)吉田亨:健康教育と栄養教育,臨床栄養,85(3),p.317-323,1994.