生活習慣 life style

生活習慣とは、食事、運動、睡眠、衛生、嗜好品の摂取など、毎日の基本的な生活行動の中で、長い間繰り返し行われるうちに、そうすることが定着して形成された行動パターンをいう。基本的な生活習慣は親の影響を最も受けて幼児期に自立するが、その後、発達段階が進むにつれ、周囲の人々やおかれている立場、役割、職業や労働の形態などからの影響を受け、変化していく。生活習慣のありようは国や地域、宗教や文化などによっても異なるため、その背景とともに捉えることが重要である。
生活習慣は、健康状態との関係が深く、不適切な生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群を総称して生活習慣病という。生活習慣病の予防、健康の維持・回復のためには各人が生活習慣を定期的に見直すことが重要である。また、健康診断や人間ドックを通して健康に関する情報を収集し、自己管理をする必要がある。長年かけて定着された生活習慣の変容は容易なことではないが、看護においては、生活習慣と健康障害の関係についての知識提供、変容に向けた動機づけ、具体的方法の提示などを通して、その人が生活習慣の改善に向けた実現可能な方法を見出す援助を行う。
参考文献
1)東めぐみ(編):進化する慢性病看護,看護の科学社,2010.
2)A. L.Strauss, J. Corbin, S. Fagerhaugh,他(著)/南裕子(監訳):慢性疾患を生きる-ケアとクオリティ・ライフの接点,医学書院,1987.
3)田中逸(著):健診・健康管理専門職のためのセミナー生活習慣病 第2版,日本医事新報社,2008.