患者教育 patient education

患者教育とは、最適なレベルの健康を維持増進させるという目標に向かって、患者および家族が自ら疾患あるいは健康の管理、療養、生活調整をするために必要な知識、技術、態度を教育内容として提供する看護実践である。また、この教育は、必要な態度や行動の形成、行動変容などを目的とし、系統的・計画的・継続的に実施される。
患者教育の概念は、健康教育に包含される。患者教育は、患者の学習に対する準備状態およびニードのアセスメント、計画の立案、実施、評価というプロセスを踏むとともに、このプロセスの循環を必要とする。また、目的や内容に応じ医師、薬剤師、栄養士などといった他の専門職とチームを作り実施される。さらに、個別にあるいは、集団に対して行われ、実施場所は、病棟や外来などの医療施設内、あるいは患家などとなる。入院患者に対しては、毎日の看護援助を通し、教育・指導することもあり、教育を提供する場所、機会は多様である。
参考文献
1)N. I. Whitman, B.A. Graham, C.J. Gleit, 他(著)/安酸史子(監訳):ナースのための患者教育と健康教育,医学書院,1996.
2)D. A. Bille(編)/小島操子(監訳):患者教育のための実践的アプローチ, メディカル・サイエンス・インターナショナル,1986.
3)宮坂忠夫(編・著):最新 保健学講座 別巻1 健康教育論, メヂカルフレンド社,2006.