ストレスマネジメント stress management

ストレスマネジメントとは、日常生活において行うストレス軽減のためのあらゆる努力であり、自己の判断で意思決定し行動することをいう。ストレスマネジメントは、ストレス予防や健康増進のために、個人がストレス軽減のための対処を選択し、主体的かつ能動的に活動することである。その活動は、今までの対処パターンを見直し、新しい対処方法を学習するものであり、内面的な対処調整に焦点が合わせられている。
その対処は、ストレッサーに働きかける、認知を変える、情動反応を弱める、生理的反応を弱める、行動を変えるなどストレスの成立過程によって異なる。具体的な活動としては、情動的対処法としての気晴らしや気分転換のための散歩・趣味・他者との会話・余暇の活用・ストレッチ体操、心の平静を保持しストレス耐性を高めるための瞑想法・筋弛緩法・呼吸法・自律訓練法・気功、そして認知や行動を変えるための交流分析やセルフカウンセリング(自己理解)、ピアカウンセリングやグループカウンセリング(対人関係理解)、ソーシャルスキルズトレーニング(対人関係訓練)などがある。
看護職者は、これらの知識と技術を基盤とする看護援助技術を活用して、看護の対象となる人々が効果的にストレスマネジメントできるように支援する。
参考文献
1)二木鋭雄(編・著):ストレスの科学と健康, 共立出版, 2008.
2)中野敬子 (著):ストレス・マネジメント入門―自己診断と対処法を学ぶ, 金剛出版 ,2005.