療養上の世話とは、診療の補助(「診療の補助」の項参照)とともに保健師助産師看護師法第5条・第6条に規定された看護師・准看護師の業務である。この法律において、看護師とは、「厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじょく婦 ..
Author : acladmin
リハビリテーションとは、身体機能の回復のみならず、精神的・社会的な回復の側面を含み、人間が人間らしく生きることに関するあらゆる権利の回復、すなわち、全人間的復権を意味する。社会的不利を克服し、本来のその人らしい生き方や生 ..
リスク(危険)とは障害の原因(ハザード)または障害を悪化・増幅させる原因のことであり、リスク・マネジメントとは、リスクの状況を正確に見定め、継続的な改善プロセスを踏まえながら様々な危険因子を管理していくことである。 医療 ..
ライフサイクルとは、生命体の一生において、規則的に繰り返される一定の周期をいう。 人のライフサイクルとは、誕生から死までの一連の過程における発達段階の順序や、世代の循環をさす。人のライフサイクルはしばしば季節にたとえられ ..
予防とは、悪い事態が起こらないように前もって防ぐことであり、医療においては、治療に対置される概念として用いられる。今までわが国では疾病が発症してから治療する治療医学が中心であったが、医療費の削減や、より健康的な国民生活を ..
身体像とは、自分の身体全体あるいは身体部分の空間的関係に対する自己イメージをいう。そのイメージを成立させるには、意識下に自分の身体についてもつ表象または空間的イメージ(身体図式)の働きがあり、身体図式が意識化されると身体 ..
保健指導とは、看護における相談・教育的機能として位置づけられる。個々人が自らの疾病を予防し、健康を保持・増進するために、保健医療従事者が専門的な助言と援助をすること、健康に障害のある者には再び健康生活を取り戻すための援助 ..
保健行動とは、安全かつ健康な生活を送りたいという基本的な欲求に基づき、個人が自己の健康の保持・増進、回復のために行う行動、あるいは個人が健康上好ましいと信じている行動をいう。しかし、その行動が、客観的にみて健康的であるか ..
ヘルスプロモーションとは、世界保健機関(WHO)のオタワ憲章において、「人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」として提唱された。ヘルスプロモーションは、健康の前提条件、3つの基本戦略、 ..
プライマリヘルスケアとは、世界保健機構(WHO)が採択した「すべての人に健康を」を目標とした世界的な健康戦略の基本理念である。この理念は、すべての人にとって健康を基本的な人権として認め、住民の主体的な参加や自己決定権を基 ..
プライバシーは、秘密、聖域、独居、静謐、匿名などの要素を含むものであり、伝統的には、個人の私生活に関する事柄が他者の目に触れたり、他者から侵害・干渉されたりすることのない状態である。「一人にしておいてもらう権利」「個人情 ..
看護におけるフィジカル・アセスメントとは、全身の状態を系統別に把握し、その情報を整理、分析して、状態が正常であるのか、正常から逸脱しているのか、予測される問題はないかなどを判断することである。問診から得られた主観的情報と ..
不安とは、漠然とした不確かで頼りない気持ちであり、自分自身の存在価値が揺るがされるときに生じる感情である。不安は不特定または不確かな脅威によって生じる感情である。これに対して、恐怖は特定の対象による明確な脅威によってもた ..
病気とは、生体がその構造や機能に障害を起こし、苦痛や不快感が発生して日常生活に支障をきたす状態である。客観的判断に基づいて病気を論じる立場と主観的判断に基づいて病気を論じる立場、さらに文化や社会との関係を踏まえて病気を論 ..
悲嘆とは、その人にとって重要な人や物、立場、役割などの実際の喪失、予期的な喪失、または知覚した喪失に対して体験している心理的、身体的、社会的および行動上の自然な反応の過程をいう。苦悩、絶望、無関心、怒り、免疫機能や神経内 ..
発達とは、身体・心理・社会的側面をもつ統合体としての人間が一生を通して変化する過程であり、その変化の過程には高度の分化や複雑さ、機能の効率を獲得していくことに加え、構造と機能の減退を含む。 人間の発達は、受胎から始まり、 ..
バイタルサインは、vital=生きている、signs=徴候、すなわち人間が生きていることを示す最も基本的な徴候(しるし)である。一般的にバイタルサインとは、「体温」「脈拍」「呼吸」「血圧」をさす。しかし、近年広義の意味で ..
排泄とは、代謝産物や老廃物を体外に排出するシステムのことである。生命維持に不可欠な基本的欲求の一つであり、日常生活行動でもある。排泄物には、尿、便、喀痰、水(汗や不感蒸泄として)のほか、月経血、外傷や侵襲的処置に伴う排液 ..
家庭・学校・職場・地域社会などの場における個人対個人、および集団における心理的な関係をいう。 人は人間関係の中で育ち、性格を形成し、自己を成長させ、人間らしく発達させていく。また、両親から受け継いだ遺伝的な素質をもとに家 ..
人間とは、身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな側面をもつ存在であり、それらが統合された生活体である。同時に、人間は、それを構成する部分の総和以上の存在であり、単なる総和と異なる特性を示す統一体である。 また、人間は、 ..
日常生活行動とは、人間が成長・発達し、社会活動を営むための行動の総称である。これらの行動は、生命維持に関わる側面から、人間的成熟に関する側面、社会的関係を形成・発展させる側面へと、相互に関連しあって現れるものであり、個別 ..
疼痛とは、痛みの医学用語である。疼痛は人間にとって排除あるいは緩和したい不快な体験である。一方で、疼痛は傷害から身を守るための警報信号としての意味もある。 疼痛は、発生する原因によって、侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、心因 ..
人と環境とが調和した、よい状況での心身の状態を適応といい、環境からの要請に応えようとして生活体が行動の仕方や考え方を変える努力をすることを適応行動という。通常の対処 反応で対応できないときに生体は、①新しい行動を学習する ..
用語の定義 コーディネーションとは、多職種チームにおいて看護師が、患者・家族が最善の医療やケアを受けられるよう、患者・家族の意向をくみ取り、その意向を基に多職種チームが同じ目標に向かって推進していけるよう関係者間の情報や ..
チームとは、同じ目標に向かって協同して取り組む集団である。チーム医療とは、医療職だけではなく、患者、家族やその関係者(地域住民など)に関わる全職種(社会福祉士 ヘルパー、OTやPT、宗教家など)各々がもつ専門的な意見をも ..
地域とは、①何らかの意味で共通の課題をもつ人々の集まり(共同性)、または②一定の地理的範囲において成り立っている共同生活のシステム(地域性)をいう。前者は家族、学校、職場、患者会、ボランティアグループなど帰属意識や連帯感 ..
対処とは、人間が脅威や課題などによるストレス状態におかれたとき、その場の状況の混乱や危機を回避・克服するために、自己の判断で意思決定し行動することをいう。リチャード・ラザルス(R.S. Lazarus)とスーザン・フォル ..
ソーシャル・サポートとは、専門家による支援だけでなく非専門家によるものも含み、サポートの種類としては基本的に2つのタイプに分けられる。第1のタイプは、心理学的サポートであり、情緒的なサポートや自己価値へのサポートなど様々 ..
喪失とは、何かを失うことであり、失う対象は多岐にわたる。 喪失には、身体部分の喪失、愛する者の喪失、役割の喪失、記憶や判断力を失うことなどがある。身体部分の喪失は、手術や外傷だけでなく、妊娠や出産によりボディイメージが変 ..
専門職という用語は、その語源において「神の宣託(profess)」を受けた者を意味している。したがって、従来専門職と呼ばれる人々は、聖職者、大学教授、医師、法律家のように、神の仕事の代行者として神の意志を遂行することを使 ..
全人的痛みとは、身体的な痛みに加えて、心理的な痛み、社会的な痛み、スピリチュアルな痛みの4つの要因が統合されて患者が感じている痛みをいう。その痛みは不快な感覚・情動体験であり、あくまで個人の主観的な感覚である。全人的痛み ..
セルフケアとは、ドロセア・オレム(Dorothea E. Orem)によると、人が生命や健康、そして幸福を維持していく上で自分のために活動を起こし、やり遂げることであると捉えている。セルフケア理論を構築したオレム(Ore ..
清潔とは、一般的に汚れがなく、衛生的であるそのさまを意味する。看護においては、全身の皮膚、毛髪、爪などの汚れを取り去り、保護することである個人の身体衛生と、人の皮膚を含むすべての物体の表面に病原微生物が付着していない状態 ..
一般的にクオリティとは「よい状態」のことである。クオリティ・オブ・ライフ(Quality of life、QOL)とは、生活(人生)の良い状態のことであり、個人が自分の生活(人生)に、いかに充実感や満足感をもっているかと ..
生活習慣とは、食事、運動、睡眠、衛生、嗜好品の摂取など、毎日の基本的な生活行動の中で、長い間繰り返し行われるうちに、そうすることが定着して形成された行動パターンをいう。基本的な生活習慣は親の影響を最も受けて幼児期に自立す ..
生活とは、人間の生存そのものであり、各個体の主体的営みである。この営みには、生命維持に直結する呼吸・循環・体温や、生活リズムを作りだす運動・休息・食事・排泄・清潔・更衣、社会的活動としての遊びや学習を含む労働、地域社会に ..
スピリチュアリティとは、人間の尊厳や存在意義などを表現するものであり、人が、その人にとっての意味や価値、信念をどのように捉え、どう生きるかに関連するものである。霊性、魂、精神性などと訳されることもある。 スピリチュアリテ ..
ストレスマネジメントとは、日常生活において行うストレス軽減のためのあらゆる努力であり、自己の判断で意思決定し行動することをいう。ストレスマネジメントは、ストレス予防や健康増進のために、個人がストレス軽減のための対処を選択 ..
ストレスとは、心身の負担になる刺激や出来事・状況により個体内部に生じる緊張状態をいう。ホームズ(T.H.Holmes)とレイ(R.H.Rahe)らは、ストレスを生活上の変化であるとし、個人の生活に変化を引き起こす様々な出 ..
睡眠とは、動物の身体の動きが静止し、外的刺激に対する反応が低下して意識も失われているが、内外の刺激に反応して容易に覚醒水準に戻ることができる状態をいう。意識や身体の機能が部分的ないし完全に休止している状態で、心身に休息を ..
診療の補助とは、医師または歯科医師が患者を診察・治療する際に看護師・准看護師が行う補助行為であり、診療に伴う苦痛緩和、症状出現の予測、状態変化への対応なども含む。 診療の補助は、療養上の世話とともに看護師・准看護師の業務 ..
信頼は対人関係を促進する潤滑油としての役割を果たすと考えられている。発達心理学者のエリクソン(E.H. Erikson)は、生後一年の経験から獲得される自己自身と世界に対する「基本的信頼感」の獲得が、その後の他者や自己に ..
自律とは、個々の意思決定を、他者からの束縛や干渉を受けることなく、自らの価値観に基づいて決定し行動することであり、そのことに対して自分自身で責任を負うことが含まれる。自律的な行動は、適切な情報、ある行動をとった場合の損失 ..
自立とは、他者への依存や従属から離れ、自らの力で日常生活や社会生活が営めることをいう。これには、生活的自立、経済的自立、精神的自立の側面がある。生活的自立は日常生活行動の自立であり、経済的自立は自ら収入を得て生活を維持し ..
食事とは、生存に必要な栄養分をとるために、毎日の習慣として物を食べること、またその食物をいう。食事は社会的・経済的要因や文化、個人および家族の発達段階、価値観などから影響を受け、そのありようは多様である。また、人間にとっ ..
症状マネジメントとは、患者の生活の質(quality of life; QOL)を高めるために、患者の生活に影響を及ぼす症状と、それによる苦痛を緩和・除去することをさす。 症状は生理的・心理的・社会的機能や感覚、認知の変 ..
受容とは、ある事象について評価や価値判断を加えず、それをありのままに受けとめ、心理的に安定した状態をいう。誰を受容するのか、何を受容するのかによって、自己受容、他者受容、障害受容、疾病の受容、死の受容、老いの受容、役割の ..
自己実現とは、自己の発達の可能性を成就することをいう。自己実現について、カール・ロジャーズ(C.R.Rogers)は、人が自己の内に潜在している可能性を最大限に実現して生きることと概念化し、健全な人間を、人の一生において ..
自己決定とは、自己の生命やライフスタイルなどについて、いくつかの選択肢の中から意図的に自分で決定することをいう。これは自分の願望や力を認識し、適切な方法を選び、判断し、様々な支援を得ながら自己の要求を具現化していくプロセ ..
自己概念とは、自分自身について抱いている概念で、自己の外見や性質、行動、能力、価値などの全体に関する認知と評価、感情を含んだものとされ、「自己同一性(アイデンティティ)」「身体像(ボディイメージ)」「自尊感情」「理想自己 ..
死とは、生命活動が不可逆的に止まることであり、医学的には、心停止、呼吸停止、瞳孔散大・対光反射の消失の3徴候をもって医師により死亡と判定される。 救命医療の発達により、さらに脳死という概念が生まれ、日本では脳死とは臓器移 ..
コンサルテーションとは専門家との相談・協議・諮問を意味し、コンサルトとは権威・資格のある人などに助言(指導・意見・情報など)を求める、相談するという意味である。その基本は「特定の専門性をもった専門職(コンサルティ)が、職 ..
コミュニケーションとは、「伝える」「分かち合う」あるいは「共有する」という意味のラテン語「communicare」からきた言葉であり、言葉・文字、その他視覚・聴覚に訴える身振り・表情・声などの手段によって、人間や動物が互 ..
行動変容とは、学習理論、認知行動療法、保健行動モデルなど、心理学の原理と実験的知見から導きだされた理論に基づき、望ましい行動を導き、不適切な行動を修正することを目指す方法論である。修正しようとする行動および目標とする行動 ..
権利擁護とは、一般に、擁護、代弁、支持という意味である。医療・福祉における権利擁護では、権利を侵害されやすい立場の人々の権利を保護・チェックする機能と、当事者の権利の行使と自律を支援する機能の側面をもつ。 保護・チェック ..
健康教育とは、健康の保持・増進、疾病予防、早期受診・治療、社会生活の回復、生活習慣の改善を目的とした教育内容を提供する教育的・啓発的な看護実践をいう。この目的を達成するためには、健康の維持・向上、好ましい生活をするために ..
健康の定義には、身体的・心理的・社会的・スピリチュアルな統合的存在としての人間、絶えず変動する現象としての健康、連続体としての健康の要素が含まれる。世界保健機関憲章(1948)では、健康を、身体的、心理的、社会的に完全な ..
傾聴とは、相手に関心をもって、相手の話に注意深く耳を傾けることである。それは、相手が何を伝えようとしているのか、何を伝えていないのかを聴きとりながら、相手の自己表出を促していく行為である。傾聴することは、単なる言語的コミ ..
継続看護とは、看護の対象となる人々の療養生活における昨日、今日、明日といった継続性と、療養の場の移動や健康状態の変化にかかわらず、責任をもって、一貫した看護が提供されるという看護の質的な継続性とを意味している。1969年 ..
ケアリングは、ケア(care)と同義として用いられることもあるが、ケアの対象との関係性をより意識した概念といえる。人と人とが通じ合おうとすることであり、その人の成長・発達を助けるものであり、そして、それは相手を人間として ..
看護実践におけるクリティカルシンキングは、多様な健康上の問題を抱える人々が最高の看護を受けられるようにするために用いる技術であり、科学の原理と方法を基盤に、憶測ではなく証拠(事実)を基に判断を下す思考、探究的態度、経験な ..
苦痛とは、痛み・苦しみ・状況が関連して生じる個人の不快な緊張状態の体験である。苦痛は、人間が遭遇する生活体験であり、自分に起こっている状況を悲痛なものとして知覚したときに表出される。苦痛の表出には個人差がある。その人が苦 ..
共感とは、一般的には他人の体験する感情を自分のもののように感じとることであり、他者理解の概念として知られている。 共感は「他者と同じ感情をもつこと」(情動としての共感)と「他者の感情がわかること」(認知としての共感)に大 ..
基本的欲求とは、人間に生得的・本能的に備わっている欲求で、人間の行動はこれらの欲求を満たすために生じると考えられている。 アブラハム・マズロー(A.H.Maslow)は、これらの基本的欲求は階層をなしており、これらの欲求 ..
緩和ケアとは、1970年代からカナダで提唱された概念で、死にゆく人々に全人的ケアを提供するホスピスケアの考え方の影響を受けている。世界保健機関(WHO)では、「緩和ケアとは生命を脅かす病気に直面している患者とその家族に対 ..
感染管理とは、感染の制御と予防の2つの側面を含み、感染の現状把握(感染サーベイランス)、感染防止の方針作成、職員の感染防止活動、感染防止対策の評価などの一連のプログラムを作成しシステムを構築し、その活動や機能を制御・調整 ..
患者の権利とは、患者として護られるべき、あるいは主張すべき権利のことである。 これには、①良質の医療を受ける権利、②選択の自由の権利、③自己決定の権利、④意識のない患者の権利、⑤法的に無能力な患者の権利、⑥患者の意思に反 ..
患者教育とは、最適なレベルの健康を維持増進させるという目標に向かって、患者および家族が自ら疾患あるいは健康の管理、療養、生活調整をするために必要な知識、技術、態度を教育内容として提供する看護実践である。また、この教育は、 ..
患者-看護師関係は、援助的な人間関係であり、看護実践の基盤として位置づけられ、患者と看護職者の相互作用によって発展していく。 ヒルデガルド・ペプロウ(Hildegard E. Peplau)は、患者-看護師関係について、 ..
患者・患児とは、病気や外傷など、何らかの健康障害のために病院や診療所などの医療機関を受診する、あるいは医師・歯科医師、看護師など医療従事者の訪問を受け、診断・治療や看護などを受ける者をいう。患者という用語は、個人をさす場 ..
看護倫理とは、看護実践現場において看護職が直面する、患者・家族と医療従事者らの間に立ち起こる問題に対して最善を尽くして取り組むための指針であり、また、看護職が自らの行動を律するための倫理規定である。 1970年代、アメリ ..
看護理論とは、看護に関する見方や方向性を示す系統的な論述である。また、その定義は多様である。看護理論は、患者が望ましい安寧や健康を回復できるよう援助するための専門職としての看護の実践基盤を提供する。さらに、看護理論は、看 ..
モデルとは、現実そのものではなく、現実を抽象化して再構築した型、すなわち現実の概念的表象である。また、ある現象の諸要素とそれら相互の関係を定式化して表す方式(装置)である。したがって、看護モデルとは理論開発の諸段階におい ..
看護目標とは、看護活動を実施することで対象の反応として期待される結果であり、看護活動の方向性を示すものである。 広義では、人々に代わってあるいは人々とともに看護職者が行う活動やその成果であり、看護の概念モデルにおけるメタ ..
看護の専門分野とは、健康の保持・増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩和を行い、生涯を通して最期まで、その人らしく生を全うできるよう援助することを目指す特定の領域を実践したり研究したりする際の一つの方向や活動範囲をいう。 ..
専門とは、特定の分野の学問や職業に専心従事することであり、またその学問や職業のことである。看護の専門性とは、看護は何をするのかという提示であり、看護職でなければできないことは何かという看護独自の機能をさす。そして、看護の ..
「質」には二つの意味がある。一つは他のものと区別する特色で、本質という言葉に近い。もう一つは内容のよしあし、価値である。「看護の質」という言葉は後者の意味合いで用いられることが多い。わが国で看護の質への関心が高まってきた ..
看護診断とは、看護職者の実践によって扱うことが可能で、かつ扱うことが認められている患者の顕在的ないし潜在的な健康上の問題の表明であり、1970年代からアメリカの専門職団体や看護理論家によって、看護診断が特定化され定義づけ ..
看護職とは、看護基礎教育課程を修了し、保健師助産師看護師法の規定に基づき保健師、助産師、看護師および准看護師のいずれかもしくは複数の免許を受け、看護を行う権限を与えられた者である。これらの免許取得者の総称として用いられる ..
倫理綱領とは、自律的かつ自制的であるべき専門職に不可欠な倫理的行為の基準を定め、社会に表明し、それを遵守することを成員に求める、専門職による専門職のための指針である。倫理綱領をはじめとする道徳的指針には、価値、義務、徳の ..
看護実践とは、看護職が看護を必要とする人々に働きかける行為であり、看護職の活動の主要な部分をなすものとして位置づけられる。その内容としては、看護の対象となる個人や家族、集団、地域社会を身体的、構神的、認知的、社会的側面か ..
研究とは、特定の疑問に対する答えを導きだしたり、問題を解決したりするために、科学的方法を用いて行う系統的な探究であり、その目的は、学術の発展や実践のための知識体系の構築である。看護研究は、看護活動や看護教育、看護管理など ..
看護計画は、看護の対象となる個人・家族に対する個別的な看護を行うために、看護上の問題の解決するための看護活動の計画を記述したものである。看護過程の一環であり、アセスメントの結果、明らかにされた看護上の問題の優先順位を定め ..
看護記録とは、看護職者が行う記録であり、看護記録、助産録、指定訪問看護などの提供に関する諸記録がある。その思考と行為を示し、看護実践の一連の過程を記録したものである。基本的に、看護の対象となる人々に関する基礎情報、看護計 ..
看護教育とは、広義には、看護という人類共有の営みに関する一般的・普遍的教育をいい、様々な人々に適応されている。狭義には、看護学に関わる教育をいい、看護基礎教育および資格取得後の継続教育、卒後教育に大別できる。 狭義の看護 ..
看護技術とは、看護の問題を解決するために、看護の対象となる人々の安全・安楽を保証しながら、看護の専門的知識に基づいて提供される技であり、またその体系をさす。看護技術は、目的と根拠をもって提供されるものであり、根拠に基づく ..
看護管理とは、最適な看護の提供を目指し、人・物・金・情報・時間に関して計画・立案、組織化、調整、統制、変革を行う活動およびその過程である。主な活動は、看護の組織化を図り、業務の明確化・監査・開発、人材の確保・活用・育成、 ..
看護の知識体系と経験に基づいて、人々の健康上の問題を見極め、最適かつ個別的な看護を提供するための組織的・系統的な看護実践 方法の一つであり、看護理論や看護モデルを看護実践 へつなぐ方法である。看護過程は、5つのステップ( ..
学問とは、一定の原理によって説明し体系化された知識と、理論的に構成された研究方法などの全体を示すとともに、概念・判断・推理を用いた知的思考活動による真理の探究でもある。看護学は、主として人間・環境・健康・看護をパラダイム ..
ナーシングインターベンションとは、看護職者が、患者の健康の保持・増進、さらに、最期までその人らしく生きるために、専門的知識や技術を意図的に活用して行う看護援助のことである。ナーシングインターベンションを表す言葉は、看護介 ..
看護とは、個人、家族、集団、地域を対象として、その人々が本来もつ自然治癒力(健全さ、力)を発揮しやすいように環境を整え、健康の保持・増進、健康の回復、苦痛の緩和を図り、生涯を通してその人らしく生を全うすることができること ..
環境は、一般的に内部環境と外部環境の2つの側面に分類して捉えられる。内部環境は、生体内の恒常性を維持する内的メカニズムを含み、外部環境とは、人間の生活と生存に影響を与える外的条件を含めて、物理的環境、化学的環境、生物的環 ..
家族(family)とは様々に定義づけられた用語であり、それぞれの学問領域もしくは分野により多様な言説を有する。一般的には、家族は構造や機能、役割、勢力、関係性、システム、文化・民族学などの視点から捉えられ論じられている ..
エンパワーメントとは、「権限を委譲する」という意味をもつ用語で1960年代から人種差別や女性運動など社会的に脆弱性を有する人々が、自己のもつ力を発揮できるよう社会や環境を変革するという考えのもと提唱された概念である。 看 ..
エビデンス・ベースド・ナーシング(以下、EBN)は、直観や経験に基づいた看護から、科学的根拠や研究結果に基づいた看護へと、すなわち臨床の根拠を見直そうという動きである。 EBNは、「科学的根拠に基づく看護」あるいは「根拠 ..
インフォームド・コンセントとは、患者あるいは被験者が、治療や看護、または研究について十分な情報を得て、それらを理解し同意した上で、保健医療従事者に治療やケアの権限を委ねること、または研究者に研究参加の承諾を与えることをい ..
意思決定とは、問題解決や目的・目標の達成のために、その方向性や手段に関して、複数の選択肢の中からどれか一つを選択し決定することである。意思決定は、因果関係を判断し、将来を予測し、価値や好みに基づいて評価して選択するという ..
安楽は人間の基本的な欲求であり、看護の基本原則として、安全・自立とともに重視される要素であるが、安全以上に広く多面的な意味が含まれている。キャサリン・コルカバ(K.Kolcaba)は、安楽とは「緩和、安心、超越に対するニ ..
安全とは、危険のない状態をいい、看護を提供する際の必須要件である。安全は、看護職者の意図的な活動と組織的な活動とによって確保される。 安全の維持・確保を目指す組織的な活動を安全管理という。安全管理には、保健医療(福祉)機 ..
アセスメント(assessment)は、一般的には、査定、評価あるいは事前評価と訳されている。医療においては、患者アセスメント、環境アセスメント、リスクアセスメントなどのように様々に用いられている。また、看護では、患者お ..